人間失格〜81番の記録〜

□せめて、最善を
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彼がミナミ店へ行った。
別々に仕事をするようになった。
そして私は相変わらず、嫉妬で気が狂いそうな毎日を過ごしていた。
彼の仕事姿を見ることはなくなったが、それは私の不安を大きくさせていた。

彼は京橋の副店長と合わないとしょっちゅう口にしていた。
ミナミ店にはその副店長は居ない。
仕事は順調のようだ。
いつも楽しそうに、仕事の話をする。

聞きたくない・・・

楽しそうに、仕事の話をしないで。
他の女の子と楽しそうにしている姿を想像してしまうから・・・
本当は辞めてほしいなんて言えない。
邪魔したくない。
本音は心の奥底にしまおう。
そうすれば少しは辛くなくなる。
それが一番いいんだ。
どうすることも出来ないのだから、せめて少しでも楽になる方法を。

 心 を 殺 せ 
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