派&灰&野
□必要不可欠
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もやしは口を開いた
「じゃあ言わせてもらいますよ…」
スゥと息を吸った
「僕のラビをとらないでください!!!!!」
廊下というか…本部中に響きわたっただろう…
俺は一瞬「え?」っと思ったがすぐ正気に戻った
「馬鹿か…クソモヤシ」
「僕は本気ですよ。ラビが…命を無駄遣いにする神田をどんだけ心配しているかアナタはわかっていない!!!」
もやしは言い切ると
「神田じゃラビを幸せに出来ない」
何を考えたらいいのかわからなくなった…
もやしが言っていることが当たっているのかもしれない
俺はどうせ…もうすぐ死んでしまう…ラビを幸せに出来ない…俺は…俺は…どうしたらいいんだ……ラビ?
「俺は…」
声がでない…
そのとき…
「ハイ!ストーップ!」
俺ともやしの間に赤毛の男が入ってきた
ラビだ
「2人とも…廊下中に響きわたってんぞ。アレン…幸せか幸せじゃないかは俺が決めるさ」
「っでも!!」
アレンは口を開こうとして閉じた
「僕は…ラビのことを諦めませんよ神田!」
キッと睨みつけてきた
「じゃあ…僕はこれで…」
もやしは帰って行った
廊下には俺とラビが残された
少しの沈黙が流れた
俺は下を向いたままだ
すると…ラビが沈黙を破った
「ユウ…そんな悲しそうな顔しないで」
ラビが俺の頬に手をやった
目頭が一気に熱くなった
「…俺は…どうしたらいいんだ?」
目から雫がこぼれた
「ユウはユウさ。だからユウらしくいて。俺から離れないで」
「俺らしく…?俺は…お前を幸せにできないぞ」
「だから、俺が幸せか幸せじゃないかは決めるって!!俺にとっての幸せはユウが隣にいてくれること…だからさ…そんなに悩まないで。確かにユウが命を無駄遣いにすることは良いことじゃないさ…でもユウは生きてる。ここにいるだろ?今しかない今だけの時間を俺はユウと一緒にいたいんさ」
ニコッとラビは笑って俺の目を見た。目が離せない…
「ラビ…」
「何?」
「俺の隣にいろ」
「はいはい」
ラビはまたニコッと笑った。反則だその笑顔…
俺はラビにそっとキスを落とした
「積極的ぃ〜」
「黙れ////帰るぞ」
「はーい」
俺の隣はお前だけだ…
お前の隣も俺だけにしろ
俺にとっての必要不可欠
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