派&灰&野
□bitter
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「………」
「………」
「………」
今日はいつもよりやけに静かな2年教室。
まあ、もとから七津は喋らないし、真も率先して喋る方じゃない。
でも今日の静けさは異常だ。なんか、もう静けさ異常に空気が痛い。
その発信源は真なわけで…そしてその原因は俺なわけで…。
この空気に耐えられなかったのかいつのまにか2年の舎弟共もどっかに逃げ去っていた。
「…四羅」
静かに怒気を含んだ声が俺を呼んだ。コレを無視したいのは山々だが無視したら後で痛い目に合うのは100%。
「な…なんだよ…」
「君ってさ…よく馬鹿とかアホとかマヌケとか言われない…?」
てかそれお前が思ってることだろ!喉まで出掛けたが頑張って呑み込んだ。
「ほんと…呆れた…」
ハアとわざとらしく溜め息を吐く真。
俺の方が吐きたいっつーの!
「てかさ…ソコまで怒ることじゃねーだろ…」
俺の小さな反抗は真の鋭い睨みによって払い除けられた。
「四羅は何にも分かってないよ」
分かりたくもねーよ
そう思ったが絶対に言わない。これ以上、真の機嫌を損ねたら俺の命が危うい。
「……はあ…」
ワザとらしい溜め息は絶えない。俺の後ろでずーっと聞こえてくる。
「だああああ!うっせー!そんなに欲しけりゃ女子から貰ってこいよ!!」
さすがの俺も耐えられなかった。
言いたいことを言い切った気分だ。なんだか清々しかった。まあそれも一瞬のことだが…。
真は凄い形相で睨んできた。そしていきなり立ち上がって何やらブツブツ1人で話始めた。
「…他の女子に貰ってこい…?こっちは半年前から四羅から貰えると思って楽しみにしてたのに……。今日貰えると思ってたんだよ…なのに四羅なんか『え?ねーよ』って、おま…。こっちの半年はなんだったって話だよね。こっちはさ半年前から脳内でシミュレーションしてたんだよ。爽やかな朝、すると僕の家の前で待つ四羅。僕にチョコを渡すんだ『これ…真の為に作ったから…』とか顔赤らめたりしてさ…フフ…すると四羅は僕にこう言ってくるんだ…『チョコだけじゃなくてショコラも食べて…』てね!そして僕たちは甘いバレンタインデーが…ってあれ四羅?」
「近寄んな」
ああ…もう駄目だコイツ
「とまあ四羅、そういうことだから。チョコは貰えなかったけどショコラは貰うよ」
「っ待て!意味わかんねーよ!何がそういうことだからだ!!七津助けてくれ!」
「七津出ていくよね…」
真に睨まれた七津は目にも止まらぬ速さで教室をあとにした。
「裏切り者ー!!!」
「さて、いただきます」
生まれて初めての最悪のバレンタインデーだった。
◆反省会◆
ギャグになっちゃいましたorz
しかもオチがない\(^o^)/←
善我は異様にギャグが書きやすいですw
アンケでは堂々の一位でびっくりしました!
これはもうマイナーCPじゃないですよね!!(ぇ)
フリーですのでお持ち帰り自由です(^ω^)
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