通霊王2

□バレンタイン
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「蓮」


朝、いつもどおり修行をこなし帰ってきた俺に姉さんは綺麗にラッピングされた箱を渡してきた。


なぜ、いきなり渡されたのだろうか。思い当たるフシがない。今日は誕生日でもなければクリスマスでもない。ならコレはいったいなんなのだ?


「これは…なんですか?」

思った疑問をそのまま姉さんにぶつけた。すると、姉さんは少し驚き小さく笑い始めた。


「今日は『バレンタインデー』よ」


「ばれんたいんでー?」


「日本のイベントよ。大切な人にチョコをあげる日なの」


大切な…人


「姉さん…コレは俺が貰っても良いのでしょうか…」


「当たり前じゃない。でも蓮にはもう少したら本命が届くかもしれわね」


「本命…ですか?」


「そう。一番大好きな人に贈るチョコよ」


姉さんは楽しそうに微笑んでいた。俺は未だに良く分かっていないが。


すると『ピンポーン』とインターホンが鳴った。
姉さんが俺に出るように言ったので玄関に向かった。


ガチャリと少し重い音を上げるドアを開けると、ホロホロが目を丸くして立っていた。


「なんだ…」


「あっ、えー…明けましておめ…じゃなくて…えーと…」


う〜んとか、ぐおおとか意味が分からない言葉を発しながら頭を抱えている。
すると、決心(?)したのか頭を上げて俺の目を見てきた(睨んできたの方が近いかもしれない)


「蓮!これやる!」


いきなりデカい声で呼ばれたと思ったら、凄い勢いで、雑にラッピングされた袋を投げ渡された。


「別に、お前のために作ったんじゃねーからな!ピリカの作ったチョコが余ってたから……俺は作ってないからな!全然!一切!俺はなんもしてないからな!!」


顔を真っ赤にさせて叫ぶホロホロ。
嘘を言っているのは丸分かりだ。


俺は雑にラッピングされた袋を開けた。するとそこにはいびつな形をした黒い物体が5つ。


「……フン…?」


「トリュフだ!ト・リュ・フ!誰がそんな嫌がらせすんだよ!!」


俺はトリュフと呼ばれたソレを1つ口に運んだ。
チョコの甘い香りが口いっぱいに広がった。
形はアレだが味は良かった。


「うまいか…?」


少し控え目に聞いてきたホロホロ。


「どうおもう?」


質問を質問で返すと、ホロホロは分かるわけねーじゃんと言ってきた。まあ当たり前か。


「なら味合わせてやる」



多分、今俺は嫌な笑みを浮かべているだろう。目の前のホロホロの顔がひきつっている。




初めてのバレンタインはとても甘いものだった。














◆反省会◆
ひあああああああああ(((゚Д゚;)))
ゲロ甘過ぎて吐きそう(オエエ)←
しかも1日遅れ/(^o^)\
フリーですのでお持ち帰り自由です!




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