色々

□IF
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コンコンコン…


木製のドアを叩く音が廊下でこだまする
中から「入れ」と一言声が聞こえる
カチャっとドアが開くとソコにいたのは仁王立ちで立っているヴォルフラムの姿だった


「話って何?」


「好きなのか?」


主語無しで聞いてくる言葉に「え?」と聞き返してしまう


「…ユーリのことが好きなのか?」


「え?」


主語がついても内容が内容なのでまた聞き返してしまった


「だから!ユーリが好きなのかと聞いている!!!」


さすがに二回も聞き返しされプッツンと切れたヴォルフラム
ハァハァと肩で息をして俺を睨んでくる


「別に陛下のことを好きだと思ってないよ」


「そ…そうか。ユーリはへなちょこだからな、ドコのドイツと浮気をするかわからんからな…!」


「もうちょっと陛下を信用してやったらどうだ?それに俺は…」


「それに俺は…?」


ヴォルフラムは聞き返してくる


「それに俺はヴォルフラムが好きだから」って言ったらどんな反応をするだろうか…?軽蔑するだろうな…今よりももっと…


「いや…別に何もない」


「なんだ!言いかけて止めるな!さっさと言え!」


そういって俺の胸ぐらを掴む
どうしても身長差があるせいで俺は見下ろしてヴォルフラムが上目遣いの形になる
そんなに…接近するなんて反則だ


「いや…本当に何もない」


「そんなに…僕には話したくないのか?」


ヴォルフラムは少し悲しそうな顔をした
なんでそんな顔をするんだ…?


耐えに耐えられなくなった俺はヴォルフラムをギュッと抱きしめてしまう


「なっ!離せ!!!」


「もし俺がヴォルフラムを好きって言ったらどうする?」


ヴォルフラムの耳元で呟くと動きをピタッと止めた
顔をチラッとみると耳まで赤くしているヴォルフラムの姿があった


なんでそんな顔をするんだ…止めてくれ…俺が…自分を止められなくなる…


「ごめん…」


そういって困惑しているヴォルフラムを押し倒す俺はズルい奴だと思う…





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