長編小説第一集『蒼白』


□第二章 感覚
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第二章 感覚


「最低限必要な所は回ったよね」

「他に何か在るっけ?みゆき」

「え〜と他ですか・・・え〜と」

この学校・・・かなり広いな・・・しかも何故学校に茶室があるんだ?・・・茶道部でもあるのか?



「お姉ちゃ〜ん」

「おお〜ゆ〜ちゃんどうしたの?」

?・・・小学生、がこっちへ向かって来る

「れい、この子が私の従姉妹のゆ〜ちゃんとその友達の岩崎さんだよ で、ゆ〜ちゃん達、この人は今日転校してきた小手川れい!」

こなたが俺を指差して紹介する


「小早川ゆたかです 今はこなたお姉ちゃんの家でお世話になってます」

「岩崎です・・・宜しくお願いします・・・」

・・・どうやら一年生らしい


「ゆ〜ちゃん達は何してたの?」

「えへへ・・・実はさっきまで保健室にいたんだけど体調も良くなったから教室に戻ろうと思って・・・」

「私は保険委員だから・・・小早川さんを迎えに・・・」

「へぇ〜・・・岩崎さんは優しいんだね〜」

「そ、そんな事は・・・小早川さんは体が弱いから・・・友達の私が助けてあげないと・・・」

「岩崎さん・・・ありがとう///」

「いいよ小早川さん・・・じゃあ先輩・・・失礼します・・・」

そう言うと二人は一年の教室へ向かって行った


「ゆたかちゃんと岩崎さんはホントに仲良いわね」

「ゆ〜ちゃんがここの受験の時気分悪くなってた所に、助けてくれたのが岩崎さんなんだって」

「岩崎さんは優しい方ですからね」

(確かに・・・優しいな・・・岩崎さんは)

優しさ・・・誰かを思い出すな・・・



「おーいれい〜何考えてるの〜?もしかしてゆ〜ちゃん達が気になる?」

・・・こなたがニヤニヤしながら聞いてくる

「・・・そんな事は無い・・・」

「ちょっ・・・れいこ、怖いよ・・・そんなマジにならなくても・・・」

「からかった罰よ罰」

「みゅ〜・・・」

「・・・すまん」

・・・つい、いつもどうりに喋ると周りを緊張させてしまうな・・・意識して改変する必要があるか・・・

「あ!もう昼休み終わっちゃう・・・早く教室に戻らなきゃ」

つかさのお陰で時間の無さに気付いた俺達は全力疾走で教室へと戻った
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