読み物

□市丸家C〜冷戦〜
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本日も晴天なり。
瀞霊廷は今日も穏やか。


目線を外に向けると、縁側でギンが猫のように丸くなって日向ぼっこをしている。
思わず笑みがこぼれる。


――さ、洗濯物片付けなきゃ。





…バタバタバタッ
突然廊下を走る音が響く。

――ふふ、ギン太ね…。


「ただいま〜!!ママ見てや〜、僕はなまる〜。」


「お帰り。いいことあったみたいね〜、ママにも見せて。」


「ええよ。先生3回もぐるぐるしてんでvV」


確かに答案用紙には三重丸のはなまるがついている。

「鬼道の詠唱10コ暗記するテストや。僕満点!!」


「すごいじゃない。よくできましたー。今日はごちそうにしようかな。」

ギュッと抱き寄せて頭をなでると照れ笑いが聞こえる。


「シシ…すき焼きなvV」


「はいはい。」

子どもの嬉しそうな顔を見ながら、夕飯の買い出しのことを考え、洗濯物をたたむ手を早める。


「学校では他に何があったの?」


「ん〜自己紹介。パパとママのことも紹介したで。」


「どないなこと言うたん?」

いつの間にかギンが楽しそうにこちらを見ていた。




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